家まで送るではなく、帰ろうかと言われて彼らが向かったのはメイフラワー通りの専門店。 「先日のもので良ければお分けしますよ?」 とリザは言ったのだが、ロイはそれを断った。 「この前、行ったばかりじゃないですか」 扱っているのは茶葉やコーヒー豆。それらは必需品ではなく贅沢品だから、頻繁に行く店ではない。 「だからだろう?」 とロイは笑う。 「…どういうことですか」 「行ったのは、君が記憶喪失になる前日だからな」 記憶を辿ってみると確かにそうだ。 少し前までは、恐れていたそれをリザは不思議に思う。 「そうですね」 「君は、これからも覚えていてくれるのだろう?」 ロイの言葉にリザは、はい、と頷く。 そのあとに交わした口づけは、間もなく訪れる夕闇に掻き消えた。 Fin. *POSTSCRIPT* 本当に色々とすみませんな件 中尉が乙女になってる気がします…あれ?← 修正に伴い、内容自体を削ったり足したりしてますが、記憶喪失に関しては調べはしたけどってレベルなので、 書いてる私も分かっていない部分があったりします。orz 2005.01 / 2010.09 |