I Remember You 12.



 家まで送るではなく、帰ろうかと言われて彼らが向かったのはメイフラワー通りの専門店。
「先日のもので良ければお分けしますよ?」
 とリザは言ったのだが、ロイはそれを断った。
「この前、行ったばかりじゃないですか」
 扱っているのは茶葉やコーヒー豆。それらは必需品ではなく贅沢品だから、頻繁に行く店ではない。
「だからだろう?」
とロイは笑う。
「…どういうことですか」
「行ったのは、君が記憶喪失になる前日だからな」
 記憶を辿ってみると確かにそうだ。
 少し前までは、恐れていたそれをリザは不思議に思う。
「そうですね」
「君は、これからも覚えていてくれるのだろう?」
 ロイの言葉にリザは、はい、と頷く。
 そのあとに交わした口づけは、間もなく訪れる夕闇に掻き消えた。


Fin.


*POSTSCRIPT*
本当に色々とすみませんな件
中尉が乙女になってる気がします…あれ?←
修正に伴い、内容自体を削ったり足したりしてますが、記憶喪失に関しては調べはしたけどってレベルなので、 書いてる私も分かっていない部分があったりします。orz

2005.01 / 2010.09