■FULLMETAL ALCHEMIST - Conquorer of Shamballa - Heiderich x Edward
――そういう意味だったんだ。

あの言葉の意味がやっとわかった。

ボクデモカワリニナレマスカ

それは、あいつの気持ち
俺がひとりだから、ではなく
好意だということ。


もしかして酷いことを聞いてしまったのではないか、と思う
どういう意味だ――と問うた俺は最低だ
あいつの気持ちなんて考えもせずに聞いて
どうして今まで気付かなかったのだろう


「――エドワードさん?どうしたの、明かりも付けないで」
灯はうっすらと室内を照らした。
「――アルフォンス」
「なんですか?」
近くの椅子に座って微笑んでくれる――俺のために

ごめん。アルフォンス

「――お前がこの前言ってた意味、分かった」
お前の気持ちは、嬉しい
こんな俺に好意を持ってくれて
知り合って間もない俺を居候させてくれて
何を返しても足らないくらいだ
等価交換、出来ないくらいお前は俺にくれた

――でも。

でも駄目だ。

アルフォンスのことは好きだ
けれど
アルフォンス・ハイデリヒを個人として見る自信がない
これから先、俺はどこかでアルと重ね続けてしまう
もう一生会えないかもしれないという覚悟があっても
それでも未だ未練がましく思ってしまう

だから、――ごめん。

「弟さんのことを思い続けてしまうから――」
エドワードがなかなか出なかった言葉を口にした。
思ってはいても言えなかった。 けれど、彼は気づいていたのだろうか
ふと彼を見ると、アルフォンスは思った通りだと言わんばかりの顔をした。
「――僕はエドワードさんの弟さんと似ている、そうでしょう?」
「・・・うん」

どこか寂しそうに見える横顔。
けれど、彼はそれを知っていたようで――
諦めていたような、顔をしている

「――僕が言った言葉、覚えてますか」
「・・・僕でも、代わりに、なれます・・・か」

そう、とそれだけ言って立ち上がる。部屋の窓から夜空を眺めて、続けた。
「エドワードさんが見つけた答えも勿論正解だけれど、もう一つ意味があるんです」
「もうひとつ・・・?」
不意に言葉を繰り返す。
すると彼はこちらを向いて、エドワードを見つめた。
「僕は弟さんを忘れてくださいとはひとことも言っていません――これで、分りますか」
本心は忘れて欲しいと思っているけれど
敢えて言わなかった。
なぜならそれは、彼を苦しめることになってしまうから
「方法が見つからなくても、未練がましく弟さんのことを考え続けていることは僕も分かっています」
すっと手を差し伸べる。それはまるで母親のように

「――僕でも代わりになれますか」

アルフォンスはもう一度エドワードに問うた。
Date:2007.04.20