「中尉、腕を組もうか。」

彼がこう言ったのは司令部で仕事をしていたときでも、視察で街を歩いていたときでもない。

「…今回は、どういったことでしょうか。」
と聞き返す、ホークアイ。それを見てロイは溜息を落とした。
「――中尉。その"腕を組む"ではなくてだね…。
この"腕を組む"と言うのは想像できないか。」
そして自分と右手と腕を絡ませる。
いきなりのことに、流石のホークアイも驚く。
「――っ。大佐?!」
「たまには良いだろう?」
「良いわけないじゃありませんか!こんなところを上層部にでも見られたらどうするんですか。
私との関係なんていい標的です。」
ホークアイはロイから目を逸らす。お互いが思いあっていても、軍の中では"司令官"と"副官"である以上、上層部に知られるということなどあってはならない。そう思うと彼の顔を直視することなど出来なかった。
「心配するな。ここは彼らが来るような場所ではない…。それにこの格好だ。口にしなければ誰も私達だとは気付くまい。」


――それとも、私とこうするのが嫌、か?



「嫌な筈ありません…
只、大佐の足手纏いにはなりたくないだけです…」
「――そうか。ならいい。君は私の足手纏いなんかではない。逆に助けられてもらっているよ、リザ。」
「…ファーストネームで呼ばないで下さい…。恥ずかしいです」
「仕方が無いだろう?周りに誰がいるか分からないんだぞ?」

さっき、口にした言葉を少しだけ後悔した。確かにその気持ちは本当だけれども、もしかしたら彼はその言葉を待っていた…?





愛のお題「腕を組もうか」
「腕を組む」の解釈違い…(笑)何か、中尉がボケかましてるみたいに…(汗)

〜2006.02.06



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