……
「――何を怒ってるんだ。」
ムスっとしているひよのに歩は訊ねた。
「別に何も怒ってないですよっ」
それだけ言ってぷいっと突っ張り、ひよのは反対側を向いてしまう。
そして先ほど飲んだティーセットを黙って洗っている。

(怒ってるだろ!)
と言ったところで、彼女が肯定する筈がなく。仕方なく彼は目線を読んでいた雑誌に戻した。


暫く立つ音だけが響いた。
片付けを終え、手を拭ったひよのは歩に問う。

「――どうして私に黙って行ったりしたんです?」

「言ったらあんた、ついてくるだろ」

「それは鳴海さんのことが心配だからです。」

「それが危険だって言って――」
危険だって言ってるだろ、と言いかけた時、ひよのはどこか悲しそうな顔をした。

「私は鳴海さんが心配なんです…――私はお邪魔ですか?」

「そうじゃない」

自分が邪魔なのか、と問うひよのを歩は否定する。
邪魔じゃない、でもこれは――
そんな思いが頭の中で回っていた。

「でもこれはあんたが首を突っ込むことでもない」

この言葉が精一杯だった。
「私が勝手に首を突っ込んだんです。
…――鳴海さんのおっしゃることが理解出来ないのではありません。鳴海さんは私を気づかってくれているのでしょう?」

「ですが、私もあなたと同じように…
――鳴海さんのことを心配しているということをわかって下さい。」

これほど気遣ってくれる彼女に感謝する。
そして確認するように、彼は言う。

「血を見るぞ?」

と。ひよのも小さく頷く。

「わかっています。それは鳴海さんも同じでしょう?」

「…そう、だな」

「だから誓って下さい。もう黙って行かないと…」

「あぁ…約束する。」



END

愛のお題より「誓い」
鳴ひよっていうより、歩←ひよののような…(汗)
ひよのちゃんに弱い歩君が好きです^^

〜2006.4.23
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